天使の息子がひとりいます。

天使の息子がひとりいます。

2016年3月、最愛の息子は1歳9ヶ月で突然この世を去りました。それまでと、それから。いろんな思いを綴ります。

命日 そして誰かを亡くしたばかりの人へ

おひさしぶりです。リンです。

あれから4年経ちました。

アクセス解析を見ると命日のあたりでたくさんの方がこのブログを見てくれていることがわかります。

ありがとうございます、わたしも、次男も、元気です。

 

まずは近況報告をさせてください。

次男は2歳半あたりから怒涛の勢いで話すようになり、

3歳2ヶ月の今舌っ足らずながらも「少し黙ってて…」と言いたくなるほどのおしゃべり野郎に成長しました。

おかあさん、って呼ばれ過ぎるとなんの事だかわからなくなりそうです。

おかあさんがゲシュタルト崩壊

 

ただ運動発達については心配続行中です。

何か言われたことはないのですが、階段や遊具に登れなかったり降りられなかったりします。

本人が「こわいのー」と言うのでまあそうなんでしょう、健診の先生も「性格だろうねえ」と仰ってましたし。

でもやたらとへっぴり腰で身体の使い方が上手くないので心配してるのですが、

母(わたし)は通知表で2ばかり貰うほど運動音痴だから遺伝かもしれない。

それなら申し訳ない…

せめて運動に苦手意識を持たないように、

身体の動かし方くらいはわかるように、

それとなーくいろいろ遊ばせてあげたいと思います。

 

それから先天性握り拇指症のこと。

2歳で装具をつけてくれなくなったあたりまでここに書きましたが、

その後も日常生活にはなんの不自由もなく過ごしています。

担当の先生の診察も半年に一回ペースになり、

「様子を見てもらいながら先生と遊ぶ」感じです。(次男、先生が大好き)

自在に動かせますがやっぱり親指が入り込みがちなのでマッサージが良いみたい。

普段服のボタンとか全っ然やろうとしませんが、

おもちゃの飛行機の細かい部品が取れると自分ではめ直したりしているので、

機能的には(興味のあることなら)周りについていけそうです。

 

4月からついに幼稚園生になるので!

まだオムツも取れてませんが!!

この子なりの成長を楽しみにしています。

 

 

先日迎えた4回目の命日は、自分でも驚く程に気持ちが落ち着いていました。

何より時間が気にならなかった。

倒れた時間、運ばれた時間、宣告を受けた時間、家に帰ってきた時間…

去年まではいちいち気にしてその度に胸をざわつかせていました。

長男がもういないことを受け入れつつあると感じます。

でも一緒に生きているんですよ。

お骨がここにあるということではなく…よくある言い方ですが、

本当に心の中に生きています。夫の中にも。

ずっと赤ちゃんだけど仕方ないです。

だって歩けなかったしおっぱい飲んでたしアンパンマンの「ぱ」しか喋らないし…

あの世に行っても赤ちゃんのお世話します。がんばろ…

 

次男が「天使のお兄ちゃん」のことを理解するのはいつなんだろう、と最近考えます。

今は説明しても「 へぇー そうなんだー」とすぐにトミカのところへ行ってしまいます(★‿★)

お誕生日にケーキを食べ続けてればそのうちわかるかな。

 

最後に。

4年経って言えることがあります。

時間薬はあります。遅くても必ず効きます。

今辛い方。「今」が辛いんですよね。わかります。

耐えろとも頑張れとも思いません。出来ないし。

ただやり過ごしてください。

傷が新しいうちは時間が過ぎること自体が辛いです。亡くした人を置いていく気がして…

それも仕方ないと受け入れられる時が来ると思います。

食べて寝て無理矢理生きてたら、時間が過ぎて少しだけ楽になります。

やり過ごして、慟哭の時期を過ぎたら機械のようでいいから生きてください。

そのうち感情を思い出します。

少しでも心が落ち着きますように。

 

それではまた。

心配ごとは尽きないけれど

おひさしぶりです。リンです。

更新していない間もブログをご覧いただきありがとうございます。

それだけ子どもを失って暗い水底に沈むような思いをしている人が多いのだなと、切ない気持ちになります。発達に悩む人もですね。

わたしの文章を読んで思いを知ってもらっても、誰も救うことはできません。わたしや長男が救われることもありません。

でも同じようなことで苦しむ人がいて、自分が一人じゃないと知ることは確実に心の支えになります。わたしはなりました。だから、時々でも書こうと思いますし、コメントには必ずお返事します。

つらいけどね、生きていきましょう…

生きている人間て強いですよ。

 

さて、近況です!

次男は2歳3ヶ月。毎日走って遊んで笑ってもりもり食べてぐっすり眠ります。

もう長男と比べたら、それでいいじゃないかって感じですよね。元気で健康で。

本当に可愛い子なんですけど、言葉が遅くて…親子教室に行くことになりました。

もちろん今回も自分から相談しに行って決まったことなのでむしろ喜んでるし、月イチじゃなくてもっと行かせてくれよなどと思ってるんですけど、心配は心配です。

2歳なりたてのときなんて、3語しか出てなかった…今もまだ20語くらいで。「おかあさん」て言えないから呼ばれることもないし二語文なんてまだまだ。こちらの指示は通るし、理解力は年相応、情緒の発達は月齢以上らしいのになかなかしゃべらない。

あとは遊具によじ登ったり滑り台を滑る(1歳の終わり頃は滑ってたのに!)、階段を降りるのがなかなかできなくて。慎重派で怖がりで運動音痴なだけならいいな…

でも「きーこきーこ(いいこいいこ)」と言いながら頭撫でてくれる優しい子なので(イヤイヤする時はわたしを叩いてくるけど( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ ))、それでいい、そのまま生きてくれと思ってます。

それから先天性握り母指のお話。

1歳前からずっと寝るときだけ装具を付けていましたが、2歳超えたところで何をどう工夫しても自力で取ってしまうようになりまして。

わたしが寝るために寝室に入ると、ぐっすり眠った息子と外れた装具が2つ転がってるのが一週間続いて、付けるのをあきらめました。

実を言うとその少し前から受診すると「まだ装具付けてます?」と先生から聞かれていたので、このくらいの歳になるとああいった形の装具は無理なものなのかもしれません。成長に合わせて少しずつ調整してもらいながら、1年と1ヶ月お世話になりました。

現在の手の様子はというと、くせで親指は内側に入り込みがちですが、ものを握るときものを使うときに影響が出ることはなく、なんでも上手につかみます。スプーンフォークコップ、おもちゃや手すり、きちんと親指を広げてぎゅっと握ることができます!「グーグーパーパー現代人〜🎵」もできます^ ^

もちろんまだ経過観察は続きますが、前回の受診では「良くなったね、いい感じだね」と言っていただけました。先生と装具屋さんには本当に感謝してもしきれないです。

 

もうすぐ長男のお誕生日が来ます。

3回目の命日は忙しくしていたのもありましたが、あまり気にする気になれませんでした。次男が長男の歳を超えたことが大きかったと思います。

命日よりも誕生日の方が気になるし気にしたい気分かな。5歳だなんて?!ぽんちゃん、想像もつかないよ〜

心配ごとばかりだけど…それでも今は楽しく暮らせていることを3年前の自分に教えてあげたいし、今の自分と次男に命をつないでくれた感謝を伝えたいです。

「ありがとうよく頑張った!」

兄の歳を超えて

おひさしぶりです。

次男は明日で1歳11ヶ月になります。

ぽんちゃんが亡くなったのが1歳10ヶ月になる直前だったので、

次男は兄の歳を追い抜いたわけです。

生まれたときにはもういなかったお兄ちゃんの、歳をさらに超えて…

この子の人生に兄の存在は刻まれないのだなぁと少し寂しくもなったりします。

 

もうひと月前になりますが、ぽんちゃんが亡くなった同じ歳になる日は、とても緊張しました。

ぽんちゃんが倒れた時間、救急車を呼んだ時間、病院で死亡宣告された時間、

全部時計で確認してしまいました。

宣告された時間は次男はもう寝ていたので、

寝室に確認しに行こうかとも思いましたが、

「どうせあと数時間したら入って一緒に寝るんだからいつも通りにしよう」

そう自分に言い聞かせて、つとめていつも通りを心がけました。

負けてはいけない、とらわれてはいけない、

もうあんなこと起こらないんだと…

そして、寝室に入れば次男の寝息が聞こえて、

朝は元気に起きて、

同じことは起こりませんでした。

あんなに安心したことはありません。

なんとなくとらわれていた、いちばん強い呪縛から解放された気がします。

 

ぽんちゃんが亡くなった日、倒れる少し前に夕飯で食べたメニューの組み合わせも、

そろそろ出せるかもしれません。

肉じゃがと、だし巻き卵と、納豆ごはん。忘れられない。

あれからどうしても、この3つを並べて出すことができなかったけど…

もう考えなくてもいいかな。

さすがにサボりすぎた

こんにちは、おひさしぶりです。

1ヶ月半も放置してしまいました。

 

毎日暑くて暑くて、一歳半の次男連れでは外に出ることすらままなりません。

小さい子の体感温度は大人プラス5〜6℃と言いますし、

うちの周りは基本全てアスファルト舗装。

陽が落ちてから散歩に行っても10分で汗でビショビショです。

結果、できるだけ回数を減らした買い物に行く以外は引きこもっています。

幸い室内で歩き回るだけでも楽しそうにしているので、

せめて30℃くらいになるまでは…このまま頑張ってもらいます。

 

でもね…亡くした長男は歩かなかったので、

外に散歩に行けるというのがすごく、嬉しいんですよね。

なかなかつないでくれない小さなおてても、

しゃがんで落ちてるものを見てる後ろ姿も、

つまずいて両手をついて一生懸命立ち上がるのも、

ああ…ぽんちゃんともこういうふうにできたらよかった、今は幸せだなぁ

そう思います。

 

ただ、この子もまだしゃべりませんけど!

握り母指のことといい、

神さまはわたしに心配させる子しか授けないつもりだな…

というよりは、わたしと夫は発達の遅い子が生まれる組み合わせなんだろうな。

この先何事もなかったと笑えますように。

何事かあっても笑えますように。

 

ぽんちゃんを亡くしてから2年5ヶ月近く経って、

日常で涙することはもうなくなりました。

ただ先日大好きなバンドのライブで泣きました。

音源を聴いていたときはそんなふうに思わなかったのに、

どうしても彼のことを歌ってくれたとしか思えないと感じてしまって、もうダメでした。

そして泣くとやっぱりスッキリしますね。

泣く時の思いも、亡くした当時の後悔や自責よりも純粋に会いたい気持ちに変わってきました。

時間薬は確実に効いています。

 

今まさに死別の直後で、身を切る思いをしている方もこの記事を読んでいるでしょうか。

亡くしたときの状況も、亡くした人も、その後に起こることも取り巻く環境も、

わたしとあなたでは違います。でも…

それでも時間薬は必ず効きます。

そう信じて、今は水の底に沈んで膝を抱えているだけでいい。

 

とりとめもなくなりました。

近々また握り母指の診察があるので、今度はそのことについて書こうかな。

それでは。

近況

更新サボり気味の拙ブログにも、たくさんのアクセスありがとうございます。

日常生活に没頭しておりました。

変な言い方ですが、長男に関する日の近くはそうすることで平常心を保っている気がします。

そして没頭せざるを得ない忙しさでもありました。

 

我が家は先日引っ越しをしまして。

都内から都内ですし大した距離ではありませんが、

動き回る一歳児もいてそれなりに大変でした。

ひと月くらい前から断続的に、夜逃げ並みに荷物を捨て、

なるべく身軽に越してきましたが…いやはや、それでも。

これからは今以上にモノを増やさないことを心がけていきます。

 

それはさておき、越してきたところは、実は少し前に住んでいた地域なのです。

やっぱりあそこ便利だったよね。また住もうか。思い入れもあるし。

そんな会話を夫としながら決めまして、四年弱ぶりに帰ってきました。

感の鋭い方はお分かりでしょうが、ぽんちゃんの生まれたときに住んでいたところなのです。

しかも、偶然いい物件が見つかったのも前の家から5分程度のところで。

ぽんちゃん五ヶ月で引っ越すまで、RSで小児科に通い、

寝ないぽんちゃんをトッポンチーノごと抱っこしてお気に入りのアルバムが何周もするまで聴きながら揺らし続け、

ベビーカーを足で揺らしながらテイクアウトのフラペチーノを飲んだ(笑)、

その場所なのです。

わたしたち夫婦は普段からぽんちゃんの存在と思い出と共存しながら生きているので、

この強烈な懐かしさに毎日感動しまくっています。

ぽんちゃんを産んだ年の夏の暑さまで肌に蘇ってくるようです。

さすがに同じ小児科に次男を連れていくときには泣かないように注意ですが…

どうせわたしが生きてる限り思い出はどこにでもあるんです。

彼を亡くした場所に居続けるのとは違って、

ここには生きてた彼しかいなかった、小さかったけどここではちゃんと生きてたんだと思うと、

どうしようもなく涙腺が緩みますが、嬉しく思います。

 

家具のレイアウトを変えるついでにぽんちゃんコーナーも並べ方を変えて、

写真立ての中の写真も違うものにプリントし直しました。

なんだかとっても可愛くて、生き生きしている気がします。

次男もハイチェアに座るとぽんちゃんコーナーが近いので、

よくお兄ちゃんの写真を棚から奪い取って見ています。

あまりにそっくりだしお下がりも着ているから、たぶん自分だと思っているよね…^ ^;

 

そうそう、次男はよろよろ歩き始めてから二ヶ月ちょい、

よちよち歩きがだいぶ上手になりました。

でも靴を履いて外を歩くのは怖いらしく、地面におろすとべそをかいてしがみついてきます。

歩き始めたらあっという間にどこか行っちゃうよなんて言われてきましたが、

怖がりで慎重派の次男がどこか行っちゃうのは今のところ家の中だけです。

助かるけど、そろそろお外でも歩いてお散歩したいなぁ。

あとは言葉。まだ出ません。

ぽんちゃんの発達遅れのこともあって、若干ナーバスになっているのでどんと構えられません…

ゆっくり待っててあげたいんだけど、心配してしまいます。なにかしゃべってー

 

それから先天性握り母指のこと。

毎晩寝る前に装具をつける生活を続け、かなりの改善がみられました!

親指と人差し指でボーロをつまんで食べられるようになり、

髪の毛や小さなゴミなど拾って持ってきてくれたり、

(ちゃんと掃除してないズボラな母です)

ここ1〜2ヶ月でほんとうに器用になりました。

歩けるようになり末端の神経が発達するタイミングだったのか握り母指が治ってきたのか、

もちろん真実は神のみぞ知ることですが、良かったです。

装具は今もつけています。もう必要ないと言ってもらえる日を楽しみに、せっせとがんばります。

余談ですが…

装具のマジックテープは本人がべりっとはがしたり、

ふとんにこすれてはがれてしまうので、

ベビー用の手袋を指なしに切って装具の上からかぶせています。

もし、手の装具が取れてしまうことでお困りの方がいたらやってみてください。

 

長くなりました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

最近お肌が曲がりに曲がっている、リンでした。

お空で4歳

今日はぽんちゃんのお誕生日です。

歩けなかった、喋れなかったぽんちゃんも、もう4歳。

走って転んで擦りむいて、生意気なことをたくさん言っているでしょう。たぶん…

見たかったなぁ。

 

わたしの中でいつまでも赤ちゃんのぽんちゃん。

それでも死ぬまで歳を数え続ける。

そしてぽんちゃんに会えると思えばあの世は怖くない。

 

でも、弟もお父さんもいるからね、お母さんまだそっちにはいけないよ。

弟が上手に歩くようになったの、見てるかな。

早くお話ししてくれるように頼んでくれる?

時々何もないところを指差して笑うの、ぽんちゃんがいるんでしょう?

 

ぽんちゃん、お誕生日おめでとう。

桜が咲いた日

長男を失ってから今日で二年。

あの時間までもう少し、怖くて時計を見たくない。

 

東京で桜が開花しました。

あの子との思い出はこんなにたくさんあるのに、

あの子と過ごした日々より亡くしてからの方が長くなってしまいました。

とても寂しいです。

 

ぽんちゃん、あなたの弟はもうすぐ歩くかもしれないよ。

顔も声も似ていて、ぽっこりお腹もそっくりだけど小さめの弟に比べて、

歩かないくせにもっとずっしりと大きかったあなたの重さが懐かしいよ。